GCP f1-micro の UnixBench

前回の続きです。

今回は、f1-micro(vCPU x 1、メモリ 0.6 GB)の基本性能を UnixBench で計測してみました。ゾーンは、東京(asia-northeast1-a)です。

メモリが0.6GB なので一応スワップを作っておきました。

# dd if=/dev/zero of=/swapfile bs=1M count=1024
# chmod 600 /swapfile
# mkswap /swapfile
# swapon /swapfile
# echo ‘/swapfile                                 swap                    swap    defaults        0 0’ >> /etc/fstab

junkhack_gpl_jp_—_142×50

うーん、これはちょっと遅すぎます。ラズパイや、オレンジパイより遅い。こんなんだったら、ラズパイやオレンジパイを自宅サーバにしたほうがいいです。なので、これは選択外。

まぁ、AWS の ti.micro でも260台しかでませんから、それと比べると健闘していると言っていいかもしれません。

参考

AWSの各リージョン・AZごとにti.microのUnixBenchを取ってみた – Qiita
https://qiita.com/kou_bacchus/items/4616dd0031b4809898f0

次、g1-small(vCPU x 1、メモリ 1.7 GB)を計測してみます。

1.7_junkhack_gpl_jp_—_142×50

さっきのより速いですが、これでもラズパイ相当です。うーんですね。

とりあえず、このインスタンスを動かし続けて基礎的な値段を見てみます。こうなると、この前買ったノートPCの SSD に同じOSを入れてベンチマークを計測したくなりますね。

 

あと、無料枠のこともだいぶ理解が深まりました。Always Free の使用制限 というところに詳しく書いてありました。

Always Free の使用制限
https://cloud.google.com/free/docs/always-free-usage-limits

今回利用するのは、仮想サーバのGoogle Compute Engineの部分。

Google Compute Engine
スケーラブルで高性能な仮想マシン

1 f1-micro インスタンス(1 か月あたり、バージニア州北部を除く米国リージョンのみ)
30 GB の HDD(期間合計)、5 GB のスナップショット(期間合計)
1 GB の北米から全リージョン宛て下りネットワーク(1 か月あたり、中国およびオーストラリアを除く)

ということです。つまり、東京リージョンはNGで、アメリカにある仮想サーバへの接続となるので応答速度が少し遅れるということですね。

DISK容量はとりあえず十分で、あとはネットワークが1GB ということです。1万人の読者となるとトラフィックは余裕で1GB を超えますので無料枠からはみ出ることが想定。すごく大雑把なボリューム感としては、ユニークユーザ数が1万人ということは、総PVは、約2倍から3倍。平均したページサイズは、画像が多いので約5MB くらいで、2万 x 5MB が下りトラフィックです。約100GB で、これにCDN(Content Delivery Network)などのキャッシュ効果が5割~8割程度の削減として、約50GB から 20GB です。平均ページ容量を半分にした場合でも、1万ユニークユーザで総PVが2万月にあれば、CDN利用で 10GB から 25GB くらいになります。

 

現在は、総PVが4000程度、ユニークユーザは2100人ほどです。WordPress.com のサーバからのトラフィックは上の条件にはめて単純に計算すると、月に約20GB ほど流れています。wordpress.com は、Photon というCDNを使っています。表示したHTML のソースに以下のようなものがあると思います。

<link rel=’dns-prefetch’ href=’//s2.wp.com’ />
<link rel=’dns-prefetch’ href=’//s0.wp.com’ />
<link rel=’dns-prefetch’ href=’//s1.wp.com’ />

Jetpack というプラグインがこれを付けています。が、無料のWordPress ブログではこれらをON,OFF する部分は見当たりませんでした。

独立したWordPress ならば、Jetpack プラグインの設定で、「画像と写真をスピードアップ」というのがあるようでここで ON,OFF できるようですが。

 

そういうことで、ぐーぐるのAlways Free 無料枠では、1万人の読者を支える基盤にはちょっと無理がありそうかなという感触がつかめました。

 

しかし、自宅IoT のデータをちょびちょびと溜め込むような低トラフィックであれば有効活用できそうだということもわかりました。他にも工夫次第でいろんな用途に使えますね。なにせ、OS の中をまるっきり好きなようにいじれるわけですから。しかも、グローバルIPが1つついていますしね。

 

さて、今月も月末ですので忘れないうちに、ページビューとサイト訪問者のグラフを貼り付けておきます。

Stats_‹_junkhack_—_WordPress_com

あまり代わり映えしませんが、これからも仕事が忙しくても何か更新するライフワークにしていきたいですね。

GCP f1-micro の UnixBench」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 月刊世界のホスティング2019年1月号【特集:VPSの1コアあたり性能に注意】 – 聖なる動物電源(サイト統合)

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